切土斜面対策の検討

事例1 上信越自動車道、切土斜面崩壊の対策(富岡市)
発注:日本道路公団東京第三管理局

 平成13年9月に中部・関東西部地区に来襲した豪雨を伴う台風により、高速道の一次斜面崩壊が発生し、これを点検中の管理者2名が二次崩壊により犠牲となられた。
 崩壊地区の地質調査(既往資料・ボーリング・ボアホールカメラ・微流速測定・孔内傾斜計観測・サウンディング)及び伸縮計等による動態観測・地すべり崩壊機構の解析等に基づいて、対策工の設計・施工時の切土観察・地質解析等を実施した。



 地質調査・解析による対策工の設計に基づく切土・対策工が施工されている。(平成13年11月)

 

事例2 あきるのケアハウス法面対策調査
発注:佐田建設(株)
 台地の切土斜面に近接するケアハウスのための斜面切土に際して、深さ10m以上の地すべりが発生した。事前の調査は実施されていたが、ボーリングによる地質の詳細調査、地すべり機構の解明を行い、アンカーの安定地盤の構成・物性・安定のための対策工の検討・助言を行った。



 強風化の泥岩・段丘堆積物・軟弱粘土層の分布する切土法面には、アンカーが施工されているが、大規模すべりが発生し、適切な事前調査の重要性が認識される。